解決策ではなく、困っていることを

鈴木康孝:仕事をしてる中で、これ面白いな!と思う事いろいろあるのですが、今日はそんな事について話していけたらと思っています。

例えば、「解決策ではなく、課題を教えて」という福田の意見です。当社シックスワンにはいくつかルールがあるのですが、まあ、これはルールというよりも、福田がよくいう台詞かもしれません。

プロダクトを使っている時に私がユーザーとしてそれを使う中で、「ここの動線変えて」とか「ここのアイテム左右入れ替えた方が便利だと思うなー」なんて解決策をいうと、福田に、怒られるわけなのですよ。「解決策をいうな、課題をいって」って。

普通は、というかビジネス書読んでも、「課題の指摘は、解決策もセットにして」という方が一般的じゃないかと思うので、これ結構面白い意見かもしれないな、と。このあたりを福田に改めて聞いてみたいなって。

解決策にとらわれる

福田智洋:やす(鈴木康孝の事です)がこういう対談風企画どうしてもやりたいというので、付き合って数回やってみようか、と思っています。

はい、そうですね。あまりプロダクト開発をしたことがない人って「解決策を提示してしまうと、その案に囚われてしまう」という傾向があるって思っているのですよね。

例えばさっきの話だと、「使いづらいから、ここのボタンの場所を移動したい」となるじゃないですか。でもこの時に「使いづらい」ということと「ボタンを移動する」ということが強く紐付きすぎてしまう場合があります。

使いづらいっていうことを解決するよりも、ボタンを移動することに意識が集中してしまって、そこから離れられなくなってしまうっていうことですね。

鈴木康孝:解決のアイデアにとらわれてしまうってこと?

福田智洋:そう。言った当人が、解決策にとらわれすぎてしまう。本当は、「その解決策が、問題解決の時に適切なのかわからない」のに。でも、それに気がつけなかったりするんですよね。人はそれくらい解決策というか自分のアイデアに固執してしまう。

これって私も囚われることがあるくらいです。それを避けるようにしておきたいと。

病院は、言われるままに薬ださないよね

福田智洋:よく俺が、病院の話をするじゃないですか。患者が、「なんかお腹いたい」と言ってくれたらいいのですが、ヤスは言ってみたら「胃薬くれって」と言ってくるのですよ。医者の方としては調べて他の薬をだしたいのだけど、ヤスは「胃薬くれ!」ってそこから離れられなくなっちゃう。でも「本当に出すのは胃薬でいいのか?調べてから考えましょう」って話ね。

あと、解決策というかアイデアに、固執しないように「言葉にさせない」ということも重要なんじゃないかなと思います。

鈴木康孝:そう言えば、この「解決策を言うな課題をいえ」って話、社内のディスコードで、追加で、こんなコメントもありましたね。これなんかも、このテーマだよね。

福田智洋:私は、課題をできる限り、絞り込んで、解決策は、フラットに無数に出して、
その中からリーズナブルなのを選ぶ、このプロセスが企画で大事だと思っているからね。

でも、逆のことをやってしまう事がある。

鈴木康孝:よくわかります。確かに逆をしがち。課題が曖昧なまま、「こういう風にやったらいいな!」というアイデアだして、それに囚われてしまっているなー。

「ゴールがわかってないのに、出発している」みたいな感じですよね。さらに、もう出発してしまったから引き返せないという感じ。それで、凄くきつい状態になることあるなー。

(後編に続く)

0 Shares:
コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

You May Also Like
Read More

リモートワークこそ、1on1。

シックスワンではオンラインでの業務をスムーズに行うため、1on1ミーティングを重視しています。リモートワークが広がりリアルでコミュニケーションが極端に少なくなった現在、1on1の重要性は、より高まってると感じています。
Read More

失敗を積み重ね、解像度を上げる

一言で課題解決といっても、課題というものは大きくわけて2つに区分されます。 一つは「正解やゴールが明確なもの」です。 例えば学校の勉強の多くはそのようなものですね。正解があってそれを導き出す解法を理解し実践する形です。 残ったもう一つは当然ですが「正解やゴールが不明確なもの」です。
Read More

採用における認知バイアスのリスクと直感の重要性

人材採用は必ずしも成功するわけではなく、「この人はうちの会社で長く活躍してくれるはずだ」と確信して入社してもらった方が、実際には思ったような働きをしなかったり、早期退職してしまったりということは多々あります。私自身、人を見極めることの難しさを実感しているところです。今回は、そんな中で気づいた採用における認知バイアスのリスクと直感の重要性についてご紹介します。
Read More

企画でゴールを設定する難しさ

今日は、「企画のゴール設定」をテーマに、話したいと思います。 どんな仕事でも、仕事の一歩目というのは「ゴールを設定すること」だと思ってるのだけど、私はこれが本当に苦手で。 一方で、福田はそれがとても上手いよね。そこで、どういうふうに思考してゴールを決めているのか?ということを聞いてみたいなと。
Read More

採用ミスマッチとエアポートテスト

採用面接において、どのような基準で応募者を見極めていらっしゃいますか?華々しい経歴があるかどうか、難関資格を取っているかどうかなど、判断基準は様々です。しかしいわゆるスペック以外にも、重要な基準があります。今回は、Googleでの採用面接でも取り入れられているエアポートテストという考え方と、採用面接における違和感についてご紹介します。